いや、まぁ…題名の通りですよ
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本土とスペア・フィールドを結ぶ海岸線に並ぶメンバー。
健人の姿はそこには無かった。
「まずは本田と源が偵察、サンクリー内の3人は状況を無線機で伝え、偵察組は肉眼での確認を。」
『はい!』
『敵機、100…200…400近くいます!』
「こちらも目視で確認。結構な数です。」
「そうか。それじゃあ当初の予定通り行くぞ。」
「空を飛べる者は飛べない者に手を貸せ。ホムラと水戸の能力で大丈夫なはずだ。」
「俺のより水戸の方がいいだろう。海だから、100%の力が発揮できるはず。」
「わかりました。じゃぁ、人数分、創ります。」
「俺も混ぜてくんねえかな?」
「ゲンキ?お前…」
「それ以上言うな。俺はこの大地が汚されたくないだけだ。」
「よし、じゃあいくぞ。」
10分後、海上―
「楽しい喧嘩ができそうだ!劉もいるしな!」
「やはり来たか…迎え撃つのがいいだろうな。」
「奴らは!?」
「丈……それに、カズマ…」
「なるほど。水の丈、闇のカズマという奴らか。」
劉孜諒、ホムラ、ユウジは力を解放した。同時に空を飛べるようになるので、支援は必要無くなった。
「俺が雑魚をやる!劉とユウジは二人を頼む!」
「「任せろ!」」
「ヴァアアアアアアアアアストフレイイイイイイイイム!!!!!!!」
「相変わらずあいつの能力は派手だな…」
「それがいいところさ。さあ、いくぞ!」
「ウィンディ・アロー!」
「ウォーター・ハザード!」
「ヘル・スナイプ!」
「ライトニング・オブ・ブレイケル!」
「サンダー・ソウル・オブ・デストロイ!」
全員の攻撃で、みるみるうちに数が減っていく。だが、その数はいっこうに減る様子をみせない。
「このままじゃキリがねえ…」
―ユウジ対ジョウ、本土側海岸線にて―
「久々だな。根暗のお前が何故奴らに力を貸す?」
「根暗は関係ないだろう。その質問の答えが知りたければ、戦うことだな。」
「ぬかせ。勝負は一瞬。生きるか死ぬかだ。」
「相変わらず、相打ちは考えない、か…」
「当たり前だ。そんな考えできる方がどうかしている。」
「ほざけ。」
ジョウは水の剣を創り、ユウジは自分の剣に風を纏わせ、互いに斬りかかる。
確かに勝負は一瞬であった。
二人の動きは、全く見えなかった。
ユウジが先に前のめりに倒れ、能力が解かれ、拳を地面についた。
ジョウは動かない。が、数秒経つと、いきなり血が噴き出し、その場に倒れた。
「ハッ……すまん……サキ……」
ユウジは倒れた。
と同時に、サキが何かを感じ取り、本土の海岸線に向かってジェット機を出した。
―劉孜諒対カズマ 荒廃した市街地にて―
「久々だな、カズマ。」
「そうだなあ。だが、今はそんなことどうでもいいや。」
「ああ。あのときつけられなかった決着を。」
「あのときできなかった喧嘩の続きを。」
『いくぞ!!!!!!!』
二人は能力を発動し、荒野がさらに荒野になった。
「正面から切り裂く!」
「真っ向勝負で打ち砕く!」
「俺の信念は!」
「俺の輝きは!」
『誰にもとめられねええええええええええええええ!!!!!!!!!!』
二人の能力の衝突。それは周りにも甚大な被害を及ぼし、本土の市街地を荒れ果てた荒野に変えた。
同時に、二人は能力が砕け散り、その場に倒れた。
「能力を使いすぎた代償か……」
「そろそろ死ぬのも、悪かねえかな…」
残るは、『デストロイア』の最高司令官及び最高権力者、そしてアビリティ・フォース研究第一人者にして本土でもっとも強い男、ゼスただ一人―だが、そこへ行くまでの雑魚の数は、億千万―
健人の姿はそこには無かった。
「まずは本田と源が偵察、サンクリー内の3人は状況を無線機で伝え、偵察組は肉眼での確認を。」
『はい!』
『敵機、100…200…400近くいます!』
「こちらも目視で確認。結構な数です。」
「そうか。それじゃあ当初の予定通り行くぞ。」
「空を飛べる者は飛べない者に手を貸せ。ホムラと水戸の能力で大丈夫なはずだ。」
「俺のより水戸の方がいいだろう。海だから、100%の力が発揮できるはず。」
「わかりました。じゃぁ、人数分、創ります。」
「俺も混ぜてくんねえかな?」
「ゲンキ?お前…」
「それ以上言うな。俺はこの大地が汚されたくないだけだ。」
「よし、じゃあいくぞ。」
10分後、海上―
「楽しい喧嘩ができそうだ!劉もいるしな!」
「やはり来たか…迎え撃つのがいいだろうな。」
「奴らは!?」
「丈……それに、カズマ…」
「なるほど。水の丈、闇のカズマという奴らか。」
劉孜諒、ホムラ、ユウジは力を解放した。同時に空を飛べるようになるので、支援は必要無くなった。
「俺が雑魚をやる!劉とユウジは二人を頼む!」
「「任せろ!」」
「ヴァアアアアアアアアアストフレイイイイイイイイム!!!!!!!」
「相変わらずあいつの能力は派手だな…」
「それがいいところさ。さあ、いくぞ!」
「ウィンディ・アロー!」
「ウォーター・ハザード!」
「ヘル・スナイプ!」
「ライトニング・オブ・ブレイケル!」
「サンダー・ソウル・オブ・デストロイ!」
全員の攻撃で、みるみるうちに数が減っていく。だが、その数はいっこうに減る様子をみせない。
「このままじゃキリがねえ…」
―ユウジ対ジョウ、本土側海岸線にて―
「久々だな。根暗のお前が何故奴らに力を貸す?」
「根暗は関係ないだろう。その質問の答えが知りたければ、戦うことだな。」
「ぬかせ。勝負は一瞬。生きるか死ぬかだ。」
「相変わらず、相打ちは考えない、か…」
「当たり前だ。そんな考えできる方がどうかしている。」
「ほざけ。」
ジョウは水の剣を創り、ユウジは自分の剣に風を纏わせ、互いに斬りかかる。
確かに勝負は一瞬であった。
二人の動きは、全く見えなかった。
ユウジが先に前のめりに倒れ、能力が解かれ、拳を地面についた。
ジョウは動かない。が、数秒経つと、いきなり血が噴き出し、その場に倒れた。
「ハッ……すまん……サキ……」
ユウジは倒れた。
と同時に、サキが何かを感じ取り、本土の海岸線に向かってジェット機を出した。
―劉孜諒対カズマ 荒廃した市街地にて―
「久々だな、カズマ。」
「そうだなあ。だが、今はそんなことどうでもいいや。」
「ああ。あのときつけられなかった決着を。」
「あのときできなかった喧嘩の続きを。」
『いくぞ!!!!!!!』
二人は能力を発動し、荒野がさらに荒野になった。
「正面から切り裂く!」
「真っ向勝負で打ち砕く!」
「俺の信念は!」
「俺の輝きは!」
『誰にもとめられねええええええええええええええ!!!!!!!!!!』
二人の能力の衝突。それは周りにも甚大な被害を及ぼし、本土の市街地を荒れ果てた荒野に変えた。
同時に、二人は能力が砕け散り、その場に倒れた。
「能力を使いすぎた代償か……」
「そろそろ死ぬのも、悪かねえかな…」
残るは、『デストロイア』の最高司令官及び最高権力者、そしてアビリティ・フォース研究第一人者にして本土でもっとも強い男、ゼスただ一人―だが、そこへ行くまでの雑魚の数は、億千万―
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サンクリーの中では、会議が行われていた。
劉孜諒、斎藤盈、春山ホムラ、相葉裕次、片平サキ、そして敵のリーダーを倒した、南谷一輝。
この五人での会議である。
「本当は覚醒した健人にも来て欲しかったんだが…意識を取り戻さない限りは無理だろう。」
「さすがに体に負担がかかりすぎた…ということか?」
「一番事情を知ってる愛ちゃんに来てもらえばよかったんじゃない?」
「そうしようと思って声をかけたが、ずっと付きっきりにさせてくれ、と言われたのでな。無理強いをしても仕方有るまい。」
「で、本題は何だ?ユウジ。」
「ああ。先日カズキが倒したカリスという男。そいつは本土側で秘密裏に構成されている部隊、『デストロイア』の幹部だったようで、ちょっと本土がちょっかい出してきてるんだよ。」
「なるほど…で、俺たちにどうしろと?」
「いや、もちろん周りの意見は聞くが、それでも、本土との対立は免れないだろうな。」
「…そうか。」
「向こうの幹部は残り二人。最高司令官が一人。その最高司令官を倒せば、本土の連中はもう俺たちに関わってはこないだろう。」
「それが最優先事項か。つまり、そいつを倒せば、全てが終わるということだな。」
「そう言うことだ。」
翌日、斎藤盈はサンクリー隊員全員を呼んで、話をする。だが、そこに北山健人の姿はない。
「というわけで、皆の意見を聞こうと思う。誰か…」
斎藤が続けようとしたときに、ユウジが割ってはいる。
「まどろっこしいから聞くぞ。本土と対立し、戦って勝つか、それとも戦わずして逃げるか!」
サキが小声で言う。
「戦えって言ってるようなものじゃないのよ。」
「何か言ったか?サキ。」
「いいえ?何も?」
「まあ言うとだな。戦いたくない奴は、おとなしくネイティブで暮らせって事だ。本土の連中は強い奴もいれば、弱い奴もいる。だが、所詮人工的に創られた能力だ。底が知れている。さあ、お前らはどうする?!」
残ったのは、十数人。
あとの者は制服を脱ぎ捨て、どこかへ去っていった。
「こんなものか。」
「ま、期待はしていなかったがな。」
残った者は、1-Aのメンバーに加え、情報・機械の操作に優れた者が3名残っただけである。
「それでは、ここに残った者は戦う意志が有ると判断していいな?」
『はい!』
健人の病室で、半泣きになりながらほほえむ女、一人。
「健人…私は、戦うことに決めた。健人も一緒に戦おう?じゃないと、寂しいよ私……寂しい……」
女は、男の手を握る。
すると、女は男が手を握り返す感触を受けた。
男が語りかけてくる様な気がした。
(そうだな……一緒に…戦おう…)
それは幻聴だったのか。
それとも……
男はまだ意識不明の状態。
そして、決戦の日―
劉孜諒、斎藤盈、春山ホムラ、相葉裕次、片平サキ、そして敵のリーダーを倒した、南谷一輝。
この五人での会議である。
「本当は覚醒した健人にも来て欲しかったんだが…意識を取り戻さない限りは無理だろう。」
「さすがに体に負担がかかりすぎた…ということか?」
「一番事情を知ってる愛ちゃんに来てもらえばよかったんじゃない?」
「そうしようと思って声をかけたが、ずっと付きっきりにさせてくれ、と言われたのでな。無理強いをしても仕方有るまい。」
「で、本題は何だ?ユウジ。」
「ああ。先日カズキが倒したカリスという男。そいつは本土側で秘密裏に構成されている部隊、『デストロイア』の幹部だったようで、ちょっと本土がちょっかい出してきてるんだよ。」
「なるほど…で、俺たちにどうしろと?」
「いや、もちろん周りの意見は聞くが、それでも、本土との対立は免れないだろうな。」
「…そうか。」
「向こうの幹部は残り二人。最高司令官が一人。その最高司令官を倒せば、本土の連中はもう俺たちに関わってはこないだろう。」
「それが最優先事項か。つまり、そいつを倒せば、全てが終わるということだな。」
「そう言うことだ。」
翌日、斎藤盈はサンクリー隊員全員を呼んで、話をする。だが、そこに北山健人の姿はない。
「というわけで、皆の意見を聞こうと思う。誰か…」
斎藤が続けようとしたときに、ユウジが割ってはいる。
「まどろっこしいから聞くぞ。本土と対立し、戦って勝つか、それとも戦わずして逃げるか!」
サキが小声で言う。
「戦えって言ってるようなものじゃないのよ。」
「何か言ったか?サキ。」
「いいえ?何も?」
「まあ言うとだな。戦いたくない奴は、おとなしくネイティブで暮らせって事だ。本土の連中は強い奴もいれば、弱い奴もいる。だが、所詮人工的に創られた能力だ。底が知れている。さあ、お前らはどうする?!」
残ったのは、十数人。
あとの者は制服を脱ぎ捨て、どこかへ去っていった。
「こんなものか。」
「ま、期待はしていなかったがな。」
残った者は、1-Aのメンバーに加え、情報・機械の操作に優れた者が3名残っただけである。
「それでは、ここに残った者は戦う意志が有ると判断していいな?」
『はい!』
健人の病室で、半泣きになりながらほほえむ女、一人。
「健人…私は、戦うことに決めた。健人も一緒に戦おう?じゃないと、寂しいよ私……寂しい……」
女は、男の手を握る。
すると、女は男が手を握り返す感触を受けた。
男が語りかけてくる様な気がした。
(そうだな……一緒に…戦おう…)
それは幻聴だったのか。
それとも……
男はまだ意識不明の状態。
そして、決戦の日―
能力を使い始めたのはいつからだろうか。
はじめは何の能力かさっぱりわからなかった。
とりあえず自分の周りに白い光が纏っている。
そんな感じだ。
だが、ある日その能力が発揮されるときが来た。
村を襲ったフォーサーの登場によって。
そのフォーサーはなんのためらいも無く、ただ村の人々を殺していた。
カズキはそこへ飛び出し、能力を発動した。
フォーサーの能力は消え去り、ここで初めてカズキは自分自身の能力を知ることができた。
その数年後に学校に入学し、あの事件が起こり、今に至る。
その過程でカズキは、能力を左腕一本に集中させ、何か物の形にすることができるようになった。
――
「随分と懐かしい夢を見たもんだ………」
二人は衝突した後、互いに50M程吹き飛んでいた。
向こうからは風が襲いかかってくる。
「コイツは早めに殺した方がいいのかもな……」
カズキの中で、何かが変わる。
初めて能力を使ったときのことを思い出し、何かが変わった。
「ああ……そうだな。だから俺は、自分で自分の道を切り開く!」
カズキが自分の左腕の拳を握りしめると同時に、まばゆい光が放たれる。
カリスはその光に圧倒された。それはカリスの纏っていた風が消える程だった。
「な、何だこの力は!?」
「わからねえなら教えてやるよ……お前達には一生できねえ、限界突破ってやつをな。」
「限界突破だと?」
「さあ、おしゃべりは終わりだ。俺は早く帰りたいもんでな。」
そう言って光り終わったカズキの左腕には、短刀が現れていた。
「そんなモンでどうしようと?」
カズキは答えない。
カリスは斧を振りかざし、カズキに襲いかかる。
すると、カズキの短刀から光が伸び、斧を消し去った。
その光をカリスの心臓に突き立て、殺した…のではなく、カズキの光によって能力を発動する力を消し去った。
カリスは気絶し、カズキは帰った。
はじめは何の能力かさっぱりわからなかった。
とりあえず自分の周りに白い光が纏っている。
そんな感じだ。
だが、ある日その能力が発揮されるときが来た。
村を襲ったフォーサーの登場によって。
そのフォーサーはなんのためらいも無く、ただ村の人々を殺していた。
カズキはそこへ飛び出し、能力を発動した。
フォーサーの能力は消え去り、ここで初めてカズキは自分自身の能力を知ることができた。
その数年後に学校に入学し、あの事件が起こり、今に至る。
その過程でカズキは、能力を左腕一本に集中させ、何か物の形にすることができるようになった。
――
「随分と懐かしい夢を見たもんだ………」
二人は衝突した後、互いに50M程吹き飛んでいた。
向こうからは風が襲いかかってくる。
「コイツは早めに殺した方がいいのかもな……」
カズキの中で、何かが変わる。
初めて能力を使ったときのことを思い出し、何かが変わった。
「ああ……そうだな。だから俺は、自分で自分の道を切り開く!」
カズキが自分の左腕の拳を握りしめると同時に、まばゆい光が放たれる。
カリスはその光に圧倒された。それはカリスの纏っていた風が消える程だった。
「な、何だこの力は!?」
「わからねえなら教えてやるよ……お前達には一生できねえ、限界突破ってやつをな。」
「限界突破だと?」
「さあ、おしゃべりは終わりだ。俺は早く帰りたいもんでな。」
そう言って光り終わったカズキの左腕には、短刀が現れていた。
「そんなモンでどうしようと?」
カズキは答えない。
カリスは斧を振りかざし、カズキに襲いかかる。
すると、カズキの短刀から光が伸び、斧を消し去った。
その光をカリスの心臓に突き立て、殺した…のではなく、カズキの光によって能力を発動する力を消し去った。
カリスは気絶し、カズキは帰った。
いろんな人がいる。
いろんな事が起こる。
その中で芽生える、友情や愛。
それらは全て、いずれは消えてしまうものなのだろうか。
二人の拳の衝突で、衝撃が大地を揺らす。
水戸愛は北山健人の手助けをしようと駆け寄ったが、北山はこう言った。
「こいつは俺だけでやらせてくれ。久々に強い相手だ、これが終わったら後でコーヒー飲もうぜ。」
と。
「お前なかなかやるじゃないかあ!名前はなんていう!?」
「他人に名前を聞くときは、自分から名乗るのが筋ってもんだ。」
「ハッハッハ!すまなかった。俺はゲンキってんだ!」
「聞いたことのある名前だ…全く気にくわねえな。俺はケントだ。」
「そうか!じゃあいくぜケント!」
二人の拳がまた衝突する。
「やっぱ漢は拳を交えなきゃいけねえ!だが、お前はせいぜいAの下級!Aの中級である俺には敵わねえ!」
「誰がそんなこと決めたよ。」
「俺だ!!!」
「ハッ、そうかい。」
わずかだが、ゲンキが競り勝った。
その光景をみて、水戸は思った。
「健人……大丈夫かなぁ?不安になってきたよ…」
健人は水戸に対して、『心配すんな』という顔で見る。
だが、健人が劣勢なのは明らかである。
「お前が俺に勝てなきゃあそこにいる女を、車ごとやってもいいんだぜえ?!」
「誰が……させるか……」
「あん!?」
「誰が……お前の思い通りに……させるかっていってんだよ!!!!!!!!!」
健人の拳から、体から、まばゆいまでの赤い光が放たれる。
「…これって…?」
「な、なんだ!?」
光の中で、健人は思う。
「そうだ。忘れていた……俺の力は、ただ自分のために振るんじゃない。誰かを傷つけようとする奴らから、傷つけられる人を、守るためにある!!!」
―サンクリー内、フォース・サーチャー―
【Sクラス能力者、出現。今までにない人物。】
「これは…」
「………」
――
輝きが終わった後、そこには全身がアビリティ・フォースの力によって装甲されている、健人の姿があった。
「…健人…なの…?」
健人は、水戸の方に振り向き、軽く笑みをこぼす。
「フン、どうなったかは知らないが、俺を倒せると思うなよ!」
「いいからさっさと来い。」
「フッ……死ねええええ!!!!!!!」
健人の両手の甲についている十字架から、光が放たれる。
それは光というより、オーラと呼んだ方が正しい感じのするものであった。
それは彼の腕を包み込み、神々しい光を与える。
ゲンキの拳は健人の背中の尻尾によって弾かれ、
健人はそこに一撃をたたき込む。
ゲンキの体は何メートルかわからないほどに飛び、岩に当たって上にとばされ、やっと止まった。
健人は勝利した。
だが、健人は能力を解いた瞬間に倒れてしまった。
「健人!!!」
水戸が駆け寄る。
「健人、健人、健人!!」
呼びかけるが、返事がない。
とりあえず、水戸は自身の能力を使って、泡状のバリアを作り出し、その中に健人を入れた。
「これで…少しは治癒するはず。あとは…サンクリーに戻って、健人次第…」
いろんな事が起こる。
その中で芽生える、友情や愛。
それらは全て、いずれは消えてしまうものなのだろうか。
二人の拳の衝突で、衝撃が大地を揺らす。
水戸愛は北山健人の手助けをしようと駆け寄ったが、北山はこう言った。
「こいつは俺だけでやらせてくれ。久々に強い相手だ、これが終わったら後でコーヒー飲もうぜ。」
と。
「お前なかなかやるじゃないかあ!名前はなんていう!?」
「他人に名前を聞くときは、自分から名乗るのが筋ってもんだ。」
「ハッハッハ!すまなかった。俺はゲンキってんだ!」
「聞いたことのある名前だ…全く気にくわねえな。俺はケントだ。」
「そうか!じゃあいくぜケント!」
二人の拳がまた衝突する。
「やっぱ漢は拳を交えなきゃいけねえ!だが、お前はせいぜいAの下級!Aの中級である俺には敵わねえ!」
「誰がそんなこと決めたよ。」
「俺だ!!!」
「ハッ、そうかい。」
わずかだが、ゲンキが競り勝った。
その光景をみて、水戸は思った。
「健人……大丈夫かなぁ?不安になってきたよ…」
健人は水戸に対して、『心配すんな』という顔で見る。
だが、健人が劣勢なのは明らかである。
「お前が俺に勝てなきゃあそこにいる女を、車ごとやってもいいんだぜえ?!」
「誰が……させるか……」
「あん!?」
「誰が……お前の思い通りに……させるかっていってんだよ!!!!!!!!!」
健人の拳から、体から、まばゆいまでの赤い光が放たれる。
「…これって…?」
「な、なんだ!?」
光の中で、健人は思う。
「そうだ。忘れていた……俺の力は、ただ自分のために振るんじゃない。誰かを傷つけようとする奴らから、傷つけられる人を、守るためにある!!!」
―サンクリー内、フォース・サーチャー―
【Sクラス能力者、出現。今までにない人物。】
「これは…」
「………」
――
輝きが終わった後、そこには全身がアビリティ・フォースの力によって装甲されている、健人の姿があった。
「…健人…なの…?」
健人は、水戸の方に振り向き、軽く笑みをこぼす。
「フン、どうなったかは知らないが、俺を倒せると思うなよ!」
「いいからさっさと来い。」
「フッ……死ねええええ!!!!!!!」
健人の両手の甲についている十字架から、光が放たれる。
それは光というより、オーラと呼んだ方が正しい感じのするものであった。
それは彼の腕を包み込み、神々しい光を与える。
ゲンキの拳は健人の背中の尻尾によって弾かれ、
健人はそこに一撃をたたき込む。
ゲンキの体は何メートルかわからないほどに飛び、岩に当たって上にとばされ、やっと止まった。
健人は勝利した。
だが、健人は能力を解いた瞬間に倒れてしまった。
「健人!!!」
水戸が駆け寄る。
「健人、健人、健人!!」
呼びかけるが、返事がない。
とりあえず、水戸は自身の能力を使って、泡状のバリアを作り出し、その中に健人を入れた。
「これで…少しは治癒するはず。あとは…サンクリーに戻って、健人次第…」
田村・白井組
「ちょっと由美、落ち着いて!」
「これが落ち着いていられますかぃ!まずは闇!」
「まぁまぁ、下品なこと。私の薔薇で散らせてあげましょう。」
闇の矢が女に向かって飛んでいく。女はその矢を薔薇の様な鞭ではたき落とす。
「じゃぁ燃やしてやるわよ!」
火の矢を放つが、これもはたき落とされてしまう。
「無駄ですのよ?いい加減諦めたら?」
女の鞭が田村に襲いかかる。
「!!(しまった…)」
「ったくもぉ!」
白井が能力を発動し、間一髪防ぐ。
「!……それは…盾?」
「そう、これが私の能力。」
「ごめん、香……」
「頭を冷やしたならいいわ。」
「そうね。あなた、名前は?!」
「私の名前はリール・カルラ。あなたたちに言うほど私は下級じゃ無いのよ?光栄に思う事ね。」
「やっぱむかつくわ。あいつ。」
「だから冷静になりなさいって。とりあえず、こっちから攻撃できないことも確か。あっちの攻撃が当たらないのも確か。これは硬直状態ね…どうしましょ。」
「うーん……どうしようね……」
そのとき、空から雨が降ってきた。
「これは私への恵みの雨かしら?私の勝ちは決定的ね。」
「ライトニング・アロォォォォ!!」
「!!」
「チッ…この私が少しでも傷を負うなんて…許さないわよ!」
リールは薔薇の触手を大量に放ってきた。
「この量は防ぎ切れないわよ?」
「大丈夫、全部仕留める!」
一つずつ、確実に、かつ迅速に、雷の矢で打ち落としていく。
「!まずい、一つ残った!」
「ここからだとシールドが届かない…!!」
そのときである。
空から、雷が落ちて、リール・カルラに当たった。
「………ラッキー……」
「だね……」
リールの後ろから誰かが歩いてくる。
「ったく、睡眠の邪魔をすんなよな…ただでさえ雨がうるせえってのに、こんな金切り声みたいな声出されちゃたまんねえ…」
「あれは…?」
「雷の剣、あそこまでの威力……」
「間違いない、元基君だ……。」
田村は叫ぶ。
「元基君!」
元基は二人の元に寄ってくる。
「何だ?俺は眠いから手短にしてくれ……って、お前ら、白井と田村か。」
「うん、でも、何でサンクリーにこないの?」
「なんか行きたくない。それより、本土とお前らの関係は大変らしいな…で、本土の奴らってのはどんなのなんだ?」
田村はリールを指さす。
「あ、あれがそうだったのか。」
「お願い、一緒に本土と戦って?みんな喜ぶはずだよ。」
「……考えておく。俺の障害になるようだったら、迷わず戦ってやるよ。」
「…そう、それがあなたの選んだ道なのね?」
「ああ。」
元基は二人と別れ、自分の家に戻る。
(そろそろ、本土が邪魔になってきてるか……)
「ちょっと由美、落ち着いて!」
「これが落ち着いていられますかぃ!まずは闇!」
「まぁまぁ、下品なこと。私の薔薇で散らせてあげましょう。」
闇の矢が女に向かって飛んでいく。女はその矢を薔薇の様な鞭ではたき落とす。
「じゃぁ燃やしてやるわよ!」
火の矢を放つが、これもはたき落とされてしまう。
「無駄ですのよ?いい加減諦めたら?」
女の鞭が田村に襲いかかる。
「!!(しまった…)」
「ったくもぉ!」
白井が能力を発動し、間一髪防ぐ。
「!……それは…盾?」
「そう、これが私の能力。」
「ごめん、香……」
「頭を冷やしたならいいわ。」
「そうね。あなた、名前は?!」
「私の名前はリール・カルラ。あなたたちに言うほど私は下級じゃ無いのよ?光栄に思う事ね。」
「やっぱむかつくわ。あいつ。」
「だから冷静になりなさいって。とりあえず、こっちから攻撃できないことも確か。あっちの攻撃が当たらないのも確か。これは硬直状態ね…どうしましょ。」
「うーん……どうしようね……」
そのとき、空から雨が降ってきた。
「これは私への恵みの雨かしら?私の勝ちは決定的ね。」
「ライトニング・アロォォォォ!!」
「!!」
「チッ…この私が少しでも傷を負うなんて…許さないわよ!」
リールは薔薇の触手を大量に放ってきた。
「この量は防ぎ切れないわよ?」
「大丈夫、全部仕留める!」
一つずつ、確実に、かつ迅速に、雷の矢で打ち落としていく。
「!まずい、一つ残った!」
「ここからだとシールドが届かない…!!」
そのときである。
空から、雷が落ちて、リール・カルラに当たった。
「………ラッキー……」
「だね……」
リールの後ろから誰かが歩いてくる。
「ったく、睡眠の邪魔をすんなよな…ただでさえ雨がうるせえってのに、こんな金切り声みたいな声出されちゃたまんねえ…」
「あれは…?」
「雷の剣、あそこまでの威力……」
「間違いない、元基君だ……。」
田村は叫ぶ。
「元基君!」
元基は二人の元に寄ってくる。
「何だ?俺は眠いから手短にしてくれ……って、お前ら、白井と田村か。」
「うん、でも、何でサンクリーにこないの?」
「なんか行きたくない。それより、本土とお前らの関係は大変らしいな…で、本土の奴らってのはどんなのなんだ?」
田村はリールを指さす。
「あ、あれがそうだったのか。」
「お願い、一緒に本土と戦って?みんな喜ぶはずだよ。」
「……考えておく。俺の障害になるようだったら、迷わず戦ってやるよ。」
「…そう、それがあなたの選んだ道なのね?」
「ああ。」
元基は二人と別れ、自分の家に戻る。
(そろそろ、本土が邪魔になってきてるか……)